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「巨大迷宮に轟くため息」

 ドイツ博物館は、川の中洲にあります。見るからに堂々とした建物です。
 それはいいのですが、この博物館の入り口に向かう道すがら、なにやら柳のような植物から大量の綿毛が飛び散り、辺りは白いもこもこだらけ…いやあ、日本ではお目にかかれない光景です。
 映画なんかで見る、白いふわふわが森に飛び交うのって、こういう奴なんですね。川面にも、白く泡となって浮かんでいます。
 さあ、博物館に到着です。入り口でマップを貰わないとひどい目にあう、と聞かされて居りましたので、とりあえず貰ってこれを開きます。
 むむ、なんだ、このめちゃくちゃな順路は???
 建物の形から見て、ちょっと理不尽な番号配分である。
 でもまあ、とりあえず書いてある順番どおりに回ってみよう、ということになり歩き出しました。
 すると、最初の部屋には、緻密なる工業プラントの模型が! おお、ドイツ人は細かいのが好き! と見た。(いや、それだけでないのが徐々に判るのだが…)
 元模型屋さんは、この緻密な工作に感涙しました。仕事抜きで作ってるね。趣味の世界だよ、ここまで来ると。
 ここで、ガイドマップと部屋を見比べてみると、その比率から計算し、どうも全体が異様に広い気がする。いや、広いんだ。それも、ものすげ〜〜〜広いのだった。もっと早く気づけよ!
 というわけで、、丁寧に見ていると時間が足りないと判明! 仕方なく駆け足での見学となってしまった…。
 それにしいても、すごいよ! ここの展示物! だって本物の帆船やUボート、V2号ロケットまで展示してあるんだよ、それも屋内に! (広いわけだ)
 いやあ、私が感動したのはなんと言っても飛行機ですよ。Ju52という三発大型機がそっくり屋内に納まってる。他にも、メッサーシュミットのジェット機Me262やロケット機Me163、御馴染みのMe109E、他にもユングマスターやフィーゼラー・シュトルヒなんぞもある。むひひひ。
 さすがに第一次大戦機の半分と、ライトフライヤーはレプリカだけど、ジェット機やヘリも大物がずらり。あ、よだれが…。
 さらに、屋外にはウルツブルグレーダーなんかも置かれている。あ、飛行機の前にさり気に置かれているのは、ケッテンクラード!
 世界最小の半装軌式車両だ!(すいません、きっと訳の判らない人が多いでしょうねえ、この辺の記述。マニアの悲鳴だと思ってください)
 このケッテンクラートは、映画プライベートライアンでタイガー戦車おびき寄せるのに使った。あれですよ! 少しは理解できましたかぁ?
 他にも、車の展示場にはメルセデスのクラシックカー(愛しのSSKもあった!)、BMWの3.0クーペ、ホルヒのリムジン、ああ、なんとあれは、あギャング御用達シトロエンのクーペ、ジャガーSS100も曲線美を誇ってます。そして、あったよ! 本物のブガッティ! さすがにナポレオンはなかったけど、ロワイヤルがありました。クラシックカーファンには涙ちょちょ切れもんです。
 シュビムワーゲン、キューベルワーゲン、アメリカのウィリスMBなどの軍用車もありました。
 バイクのコーナーには、BMWのR75サイドカー。わははは、ミリタリーファンに十分受ける展示じゃあ。おっと、ツェンダップのバイクもあるし、イギリスのBSAもあるね〜。ホンダもあります、あはは。
 しかしもっと驚くのが、蒸気機関車がすっぽり納まっていたこと。
 さらに、ロールスロイスのジェットエンジンやらに混じってJUMO003エンジンが置いてある! V1号なんて目じゃない展示だ。ちなみに、V2は中身が見えるぞ!
 すっげ〜〜! 日本じゃ、絶対お目にかかれないぞ!
 とまあ、完全にマニアのレポート状態で、すんません。
 だが、かくも楽しい展示のおかげで完全に時間が足りなくなるのである。
 おまけに、この日なぜかこの博物館で盛大なるパーティーが行われることになっていて、テーブルやら食器やらが、展示物の前に置かれていて写真撮影の邪魔なのだ。
 アングル探るうち時間はどんどん過ぎていく。
 ううむ、これはじっくり見ていられない。気付いた時には既に閉館二時間前。仕方なく先を急ぐのだが、ここから我々はとてつもないものに遭遇するのであった。
 メカを見てごきげんな私であるが、やはりここは博学が売りの作家商売、他の展示もしっかり見ておかなくちゃ、というわけで休憩もそこそこに重い腰を上げる。
 この時点で、ドイツ博物館も、とりあえず半分は消化した。マップの展示室番号を見たときは、そう思ったんですがねえ。
 おや、地下にも何か展示がる。番号は一個だからたいしたものじゃないのだろう。ついでに見ておこう…と、この時移動しながら奥さんと決めたのですが、これが大きな間違いだった!!
 我々はそこにユニバーサルスタジオもびっくり、巨大エンターテイメント顔負け、ドイツ人のリアリズムに脱帽、インディジョーンズ的世界の巨大迷宮、を見た。
 前置きが長いね(^_^;) なんと、地下には、古くからの炭鉱や、採掘現場の再現ディスプレイがあったのです…って、そんな単純なものじゃない!
  なんと、広大な博物館の地下全体が、この炭鉱の実物大(ほんとに実物大なんだよ、穴も機械も!)再現フィールドだったのだ。
 ほ、ほんものの岩だあ! 本物の掘削機械だあ! げげ、ブルドーザーまで置いてある!
 ほんとに広いよ〜、ここに行く人は覚悟して行こうね。でも、これ見るだけでもう入場料の倍は得した気分だね。とにかくすげえ〜〜、感動した。だって、足尾の銅山の展示より迫力あるんだもんね。あっちの方が本物のはずなのに(^_^;)
 疲れきって上にあがり、まだまだ続く展示を見る。だが、ここで古代メソポタミアだかの壷の前で、突如霊感体質の私は、激しい霊障に襲われたのだった。ぐげ!!(まじだぜ)
 慌てて駆け込むトイレ。(霊は、その人間の一番弱い部分を攻撃します。私の場合はお腹だね)急速になくなる体力。それでも、頑張ってコンピュータの部屋とかまでは、たどり着いたのだが…がが〜〜ん! ここで閉館時間のアナウンス!
 というわけで、我々は、ついに博物館の完全制覇ならず、外に追い出されたのであった。こりゃ三日は必要だわ。入り口で回数券売ってるわけだね。
 外に出て、ミュージアムショップで、本とペーパークラフトとお土産買って町へ戻ることにしました。
 いや、疲れたよ、ほんと。

Me163とMe262、ロケットとジェット機です。
手前においてある白い物が、パーティー用に準備された食器にナプキンがかぶさっている物だ。

これが悪魔の足跡

教会が出来る前に、これを汚そうと悪魔が踏み込んだのだが、実はすでに教会が完成していて悪魔は退散した。
その時の足跡だそうである。
「ビアホール天国と地獄」

 街中に戻ると、夕食を食べる為、お店を探します。ふらっと歩いた先で見つけた小さなホテルのレストラン。外にとてもいい匂いがしたので入ってみました。
 ウェイトレスさんに無理いって、またもタバコの煙のこない場所を見繕ってもらいました。後で来た英国人風カップルもノンスモーキングとか言っていたのが、印象的でしたね。ドイツ人は、食事の際の喫煙けっこうします。
 こういう時、きちんと対応してくれるととても印象がいいです。
 ここでは、名物のアスパラ料理と豚肉の料理。七面鳥料理なんぞ頼みました。もちろん、飲み物はビール! ああ、うまい。量もたっぷりお腹が苦しい。(^_^;)
 とてもパンまでは食べられません。ごめんなさい。というわけでへとへとのお腹ぎゅうぎゅうでホテルへと引き上げたのでした。
 この日もあっさり、ご就寝。夜遊びは明日のお楽しみ〜(^o^)
 テレビでF1の練習走行をやっていました。
 さて、明けて翌日である。ちょっと遅めに起き出し(でも九時)町へ出た。
 軽く朝食らしき物を食べ(^_^;) ショッピングの開始である。
 まず本屋へ入ってみる。(商売がらですね)新市庁舎の真向かいの店です。ほんとに真向かい、目の前が仕掛け時計。
 ん? もしかして…と思ったら! ここ穴場だ! 仕掛け時計がよく見える(^o^) ガラス張りのビルなので、よく見えるんです。いやあ、殆ど人が居ないから、雨の日や暑い夏場お薦めだよ。
 さて実は、この本屋で凄い本を見てしまいました。フィンランドのトム、とか言うタイトルだったかな…中身は、兄貴でサブな、とってもアドンな倒錯の男道のイラスト豪華ハードゲイ…じゃないハードカバー本(前のであってるんだけどさ)
 とっても素敵なイラストで、このまま日本に持ち込むと税関でやばいのでは? と言う本でしたが、あまりに重くて大きくかつ恐ろしい内容だったので買いませんでした(ひょっとしてもっと小さかったら…あわわ)
 とりあえずここでは、コミック本だけ買って、聖母教会に行き、うちの奥さんのお母さんのお土産に、ロザリオを買いました。ラピスラズリの数珠がついている高価なもの。お母さんは熱心なカトリックです。
 その後、教会の塔に登る。眺めいいっすね…当然足元は見ない。遠くを見てひたすらへらへら笑う。お金もったいないなどと言われつつそそくさと退散。ここの教会には、悪魔の足跡もあるんだぞ〜。
 写真を見れ! (^_^;)
 その後はお買い物。あちこちのデパートに入るのだが、ここで重大なことが発覚!
 なんと、土曜日の商店は夕方前に全部閉まってしまうのです!
 がが〜〜ん! 駆け足で見て回ったが、あまり良いものは買えなかったです。
 だいたいドイツのものってデザインが無骨で野暮です。というわけで、この後地下鉄に乗って、中央駅に行き、インフォメーションで地図を買う。日本語版があった。何で今ごろ? 実は、これは旅の記念品なのでした。インフォメーションの人親切でしたよ。
 駅前からトラムに乗って街に戻り、ガイド書にも乗ってる古いタイプのバイエルン料理を食べさせると言うカフェに寄りました。ちょっと気が緩んだのか、二人とも一品ずつ料理を注文してしまったのだが、こ、これが…なんちゅう量や!!!
 豚の骨付きロースト頼んだんだが、骨まで入れるとどう見ても1キロあるじゃないか!! どうやって食えって言うのよ(^_^;) まあ半分以上食ったけど。
 しばらく豚肉食べたいと思いませんでした。奥さん曰く、これがドイツの平均的量だ…そう言えば、さんざん聞かされていたわ。
 とりあえず、食いすぎたお腹を抱え、もうちょっとだけ町を彷徨い、それからホテルに戻って一回仕切りなおし。
 準備万端整えて、夜はこの旅最大のお楽しみ、ホフブロイハウスでどんちゃん騒ぎだ!!!
 だが、これが本当に、死ぬほどの馬鹿騒ぎになろうとは、このときはまだ思いも寄らなかったのであった。いや、ほんと凄いことになった(T_T)
 まあ、とりあえず、ホフブロイハウスに向かう。前に書いたけどホテルのすぐそばなのだ。
 体育館くらいの大きさのビアホール、もう中は演奏と熱気で大騒ぎ状態である。
 奥のほう、演奏ブースの近くに空席を確保。
 同じテーブルで、中年の外人カップルがものすご〜〜〜くいちゃついている。ハードにキッスしたりあれをこれしたり、なにをどうして…おいおい!! ここはホテルじゃないぞ!
 こういう状態に、連れの男性もあきれ返ってました。
 とりあえずビールとソーセージを注文。演奏が楽しいね。ポルカになったり、各国の曲をリクエストで演奏したり。上を向いて歩こうもかかったよ。
 少し経ってから、若い欧州人カップルが同席してきました。男性の方は、ソーセージ盛り合わせを頼み、ぺろりと平らげました。よく食うなあ!! やっぱり合計1キロくらいあったぞ。
 と、ここでいちゃつき中年カップルを含むグループが移動。前に座ったカップルと一緒に、演奏ブースに近いサイドに移動。
 ちなみに、この直前、我々の後ろの席にゲイのカップル(皮ファッションの男二人)を発見。その所作が面白く、うちら夫婦はついつい振り向いてしまうのであった。(^_^;)
 横に並んだり向き合ったり・・・わお、見詰め合ってる〜! おお、何か囁きあってる!(すいません、ほんとに珍しかった物で〜)
 さて、ホフブロイハウスで、乾杯の歌(ここの名物、大阪はミナミのエーデルワイスでも唄えます)のたびに派手にジョッキを飲み干していた我々は、既にかなり酔っていた。
 ここで事件発生!
 酔っ払いのアメリカ人らしきおっちゃんが、前のカップルのジョッキをひっくり返し、我々がびしょ濡れに!
 すると、何を思ったか、この時からこのおっさん、テーブルに居座り、一緒に騒ぎ始めたのだった。
 ところで、我々の前に座ったカップルは、クロアチア人のユーラと言う男性とハンブルグから来たクリスティンという女性でした。
 おっちゃんのジョッキひっくり返しのおかげで、すっかり打ち解けました。あはは。
 いろいろ話を聞くと、ユーラはもう9年も故郷に帰っていなくて、ドイツにいるのだそうだ。ミュンヘンには、クリスティンと旅行できたそうである。
 ちなみに、ユーラは英語が喋れないので、クリスティンが通訳してくれたのであった。
 さて、この後、酔っ払いのおっさんと踊り狂ったり、おっさんの置いていった嗅ぎタバコを、ユーラと一緒に試してぶっ飛んだり、とにかく気付いたときには、私は1リットルの大ジョッキを四杯を空け、五杯目を飲んでいた。と、まあ、私はこの程度ではぜんぜん平気なのだが、なんとこの時点でうちの奥さんもジョッキ二杯半も飲んでいる! こんなに飲んだの見たことないぞ!
 案の定というか、直後に彼女は完全に酩酊しついに歩けなくなってしまったのであった。
 ユーラたちが帰ったので、ホテルに戻ることにしたのだが、うちの奥さんは、支えていないとぐにゃぐにゃ(^_^;)
 ああ、ホテルが近くてよかった!
 だが、この後が大変だったのよ…悲惨なので詳細は秘すが、とにかく夜中の4時までかかって、大騒ぎ…私は疲れのあまり、二度ほど意識を遠のかせて床に伸びる羽目に…。
 そして、この旅でもっとも悲惨なる一日があけることになるのだった。ゴールは間近だって言うのにね(^_^;)

ウィーン1 ウィーン2 プラハ1 プラハ2 プラハ3 ミュンヘン1 ミュンヘン2 ウィーン3

   


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